2026.09.02
冷蔵ケースの清掃やメンテナンスをしていると、排水まわりに見られる、ぷるぷるとした物体。
透明だったり、ピンク色だったり、クリーム色だったり。時間が経つと、茶色く硬くなっていることもあります。 「これって何?」「カビ? 汚れ? それとも何かの菌?」「色や硬さが違うのはなぜ?」そんな疑問を持ったことはないでしょうか。
一般に「スライム」と呼ばれるこのぷるぷるしたもの。冷蔵ケースの排水管内で確認された、透明でやわらかいスライム。普段は見えない配管の中で、このような付着物が形成されています。
今回は、冷蔵ケースの排水管で見られる「スライム(バイオフィルム)」について、現場でよく聞かれる3つの疑問から、その正体に迫ります。

配管内から出てきた「ぷるぷるしたスライム」
A.微生物と、微生物がつくる粘着性の物質、さらに周囲の汚れなどが複雑に組み合わさって形成されたものです。
排水管で見られるスライムは、細菌やカビ、酵母などの微生物が表面に付着し、微生物がつくる粘着性の物質(EPS=細胞外高分子物質)に包まれて形成された集合体です。そこに油分や食品残さ、ホコリ、水中のミネラル分などが取り込まれ、複雑に組み合わさった塊になります。つまり、目に見えている「ぬめり」は、単なる汚れが溜まったものとは少し違うのです。
A.微生物の種類や混入した汚れ、含水量、乾燥・酸化、付着期間など、複数の要因によって変化するためです。
スライムの色や硬さは、微生物の種類、混入した汚れ、含水量、乾燥・酸化、付着期間など、複数の要因によって変化します。 現場では、次のような傾向が見られます。
●透明〜薄いピンク
水分を多く含む場合に見られます。ピンク色は、セラチア菌など色素をつくる微生物が関係することもあります。
●クリーム色
油脂やタンパク質などを取り込み、細菌に加えてカビや酵母が混在している場合があります。
●茶色っぽい
付着物の堆積や乾燥、酸化に加え、鉄由来成分やミネラルの沈着などが影響することがあります。
ただし、色や硬さだけで菌の種類や形成時期を特定することはできません。 見た目はあくまで状態を知るための目安として考える必要があります。

内視鏡カメラで撮影した排水管内 「ピンク色のスライム」
A.スライムの発生自体は「水分・栄養・温度」が揃えばほぼ必然で、完全にゼロにはできません。
発生は必然でも、詰まりは予防できるのか。
詰まる・詰まらないを分けるのは、いったい何なのか。
10月号のBE DO JOURNALでは、その「分かれ目」に迫ります。